「ふくらはぎマッサージが良くないって本当?」
「毎日やっているけど、実は危険なの?」
ふくらはぎマッサージは、むくみや疲労を解消する効果が期待できます。しかし、「ふくらはぎマッサージは良くない」「危険」という情報を目にして、不安に感じている方もいるのではないでしょうか。結論から言うと、一部のケースでは体調を悪化させたり、重大なリスクを伴ったりする可能性があるのも事実です。
この記事では、ふくらはぎマッサージが「良くない」と言われる理由や、避けるべき人の特徴、そして正しく行えば得られる効果と安全な実践方法まで詳しく解説します。
「ふくらはぎのケアを安全に続けたい」「なぜ危険と言われるのか知りたい」という方は、ぜひ最後までお読みください。

この記事の監修者
近藤 好美
ORIENTAL GREEN 銀座インディバ
オーナーセラピスト/インディバスーパーバイザー
セラピスト歴25年、インディバ施術歴20年以上の経験を持つ、身体のラインとコンディションを整えるプロフェッショナル。これまでに3,000人以上の身体の悩みに向き合い、一人ひとりに合わせたオーダーメイドの施術を提供。

目次
ふくらはぎマッサージが「良くない」と言われる理由

まずは、ふくらはぎマッサージが良くないと言われる理由を見てみましょう。
血栓が剥がれて肺塞栓症を引き起こすリスクがある
ふくらはぎマッサージが危険とされる理由は、血栓が剥がれて肺塞栓症を引き起こす可能性があるという点です。
血栓とは、血管の中にできる血の塊のことです。長時間同じ姿勢でいることや、血液の流れが悪い状態が続くと、ふくらはぎの静脈に血栓ができやすくなります。この状態を「深部静脈血栓症(DVT)」と呼びます。
血栓ができている状態でふくらはぎを強く揉んだりマッサージしたりすると、血栓が剥がれて血流に乗り、肺の血管に詰まる可能性があります。これが肺塞栓症(エコノミークラス症候群)で、呼吸困難や胸痛、最悪の場合は命に関わる重篤な状態を引き起こします。
強く揉みすぎると筋肉を傷めて逆効果になる
「マッサージは強い方が効く」と思い込んで、力任せにふくらはぎを揉んでいる方は要注意です。強すぎる刺激は筋繊維を傷つけ、炎症や痛みを引き起こし、かえって疲労やだるさを悪化させてしまいます。
筋肉は強い圧迫や摩擦を受けると、防御反応としてさらに硬くこわばってしまいます。また、筋繊維やその周りの結合組織を損傷させてしまい、炎症や内出血を引き起こす可能性もあります。一時的に痛みが和らいだように感じても、それは感覚が麻痺しただけで、根本的な血流改善や疲労回復にはつながっていません。むしろ、組織の修復にエネルギーが必要となり、翌日に強い痛みやだるさ(もみ返し)となって現れることになります。
体の状態によっては症状を悪化させる可能性がある
体調不良や疾患を抱えている場合、ふくらはぎマッサージを行うことで、症状を悪化させてしまうことがあります。例えば、感染症や炎症がある状態だと、血流が促進されることで炎症が全身に広がる可能性があります。また皮膚に傷や湿疹がある場合、マッサージによって症状が悪化したり、感染を引き起こすこともあります。
また、重度の下肢静脈瘤がある場合や、骨折や捻挫などの怪我をしている場合も、マッサージは絶対に避けるべきです。静脈瘤に強い刺激を与えると状態を悪化させる可能性があり、怪我をしている部位を揉むことは回復を遅らせる原因となります。
ふくらはぎマッサージを避けるべき人・注意が必要な人

前述のリスクを避けるために、ふくらはぎマッサージを控えるべき人や、細心の注意を払うべき人の特徴を知っておくことは重要です。
自己判断せず、当てはまる場合はマッサージを行わないようにしましょう。
血栓症や下肢静脈瘤など血管系の疾患がある人
深部静脈血栓症(DVT)や下肢静脈瘤など、血管系の疾患をすでに診断されている方、またはその疑いがある方は、ふくらはぎマッサージを絶対に避けてください。マッサージによって血栓が剥がれ、肺塞栓症を引き起こす危険性があり、命に関わる重篤な状態です。
下肢静脈瘤は、血管が拡張して瘤(こぶ)状になっている状態ですが、マッサージによって静脈内の弁に負担がかかり、症状が悪化する可能性があります。
血栓症は、足の急激な痛み、腫れ、皮膚の変色などがサインとして現れることがあります。これらの症状がある場合は、自己判断でマッサージをせず、必ず医師に相談してください。
妊娠中・高齢者・高血圧などリスクが高い人
体質的に血栓症などのリスクが高まりやすい状況にある方や、血圧の変動に注意が必要な方も、マッサージには慎重になる必要があります。特に、以下のケースでは注意が必要です。
- 妊娠中の方
妊娠後期はホルモンの影響や子宮による圧迫で血栓ができやすい状態にあるため、強いマッサージは避けるべきです。行う場合は、かかりつけの医師や助産師に相談し、専門家による優しい施術に留めるのが安全です。 - 高齢者の方
加齢により血管がもろくなっていたり、血栓ができやすくなっていることがあります。また、皮膚も薄く繊細になっているため、強い圧で内出血や皮膚トラブルを起こしやすくなります。能性や糖尿病など他の疾患を抱えているリスクもあるため、過度な刺激は避けてください。 - 高血圧の方
血圧が不安定な方は、マッサージによる急激な血流の変化が血圧に影響を与える可能性があるため注意が必要です。
ふくらはぎに痛み・腫れ・熱感などの異常がある人
ふくらはぎに以下の急性的な異常がある場合は、マッサージは炎症や痛みを悪化させる原因になるので、絶対に中止してください。
- 強い痛みがある:肉離れや筋膜炎などの炎症が起きている可能性があります。
- 異常な腫れがある:急性の血栓症や感染症などが原因である可能性があります。
- 熱を持っている(熱感):炎症が起きている明確なサインです。
ふくらはぎに痛み、腫れ、熱感、赤みなどの異常がある場合は、マッサージを絶対に行わないでください。これらの症状は、炎症や感染、血栓などのサインである可能性があります。特に、片方の脚だけに腫れや痛みがある場合は、深部静脈血栓症の疑いがあり、非常に危険です。
正しく行えば得られるふくらはぎマッサージの効果・メリット

リスクを正しく理解し、安全な方法で行えば、ふくらはぎマッサージは多くのメリットがあります。ここでは、ふくらはぎのケアによって期待できる代表的な効果を紹介します。
血流を促して冷えやむくみを改善する
ふくらはぎは「第二の心臓」と呼ばれ、重力によって足に溜まりがちな血液や水分を、筋肉の収縮によって心臓へ押し戻すポンプの役割を担っています。しかし、長時間同じ姿勢でいたり、運動不足が続いたりすると、このポンプ機能が衰えてしまいます。
適切なふくらはぎマッサージを行うことで、筋肉がほぐれ、血管やリンパ管への圧迫が解消されます。その結果、血流やリンパの流れがスムーズになり、むくみが改善されます。また、血流が良くなることで、末端まで温かい血液が届きやすくなり、冷え性の改善にもつながります。
疲労を軽減し、だるさを和らげる
ふくらはぎに疲労が溜まると、筋肉が硬くなり、だるさや重さを感じるようになります。これは、筋肉の中に疲労物質(乳酸など)が蓄積され、血流が悪くなることが原因です。マッサージによって筋肉をほぐすと、血流が改善され、疲労物質が効率よく排出されます。
優しくマッサージすることで血流が改善されると、疲労物質が効率よく体外へ排出されやすくなります。また、筋肉の緊張が緩むことで、張りやこわばりが解消され、足全体の軽さを取り戻すことができます。特に運動後や長時間歩いた後などにマッサージを行うことは、翌日への疲労の持ち越しを防ぎ、早期の回復を促す効果が期待できます。
自律神経を整えてリラックス効果を得られる
ふくらはぎマッサージには、自律神経を整え、心身をリラックスさせる効果も期待できます。心地よいと感じる程度の優しい刺激は、副交感神経を優位にする働きがあるためです。
副交感神経が優位になると、心身がリラックスモードに入り、ストレスの軽減や不安の緩和につながります。特に、寝る前にじんわりと温かい手でふくらはぎをマッサージすることは、自律神経のバランスを整え、深い眠り(睡眠の質の向上)へと導く助けになります。

近藤 好美
ORIENTAL GREEN
アロマオイルなどを使用して行うと、嗅覚からもリラックス効果を得られ、より効果的です。忙しい毎日の中で、自分をいたわる時間として、ぜひ取り入れてみてください。
安全なふくらはぎマッサージのやり方

ふくらはぎマッサージを安全に、そして効果的に行うためには、正しいやり方を知ることが大切です。ここでは、自宅で簡単にできる実践法を、ポイントごとに詳しく解説します。
下から上へ優しくさするのが基本(強く揉まない)
安全なマッサージの基本は、リンパや静脈の流れに沿って、優しく、弱い圧で行うことです。リンパ液や血液は、心臓に向かって(足先から太ももへ)流れているため、マッサージもこの流れを意識して行うのが最も効果的です。
- 方法:両手で足首からひざ裏に向かって、皮膚が少し動く程度の優しい力でさすり上げます。
- 注意点:「揉む」というよりも「さする」「押し上げる」というイメージで行いましょう。前述したように強く揉みすぎると、血栓のリスクや筋肉を傷つける可能性が高まるため、絶対に避けてください。リンパ節のあるひざ裏は、特に優しく行うようにしましょう。
入浴後や体が温まっているタイミングで行う
マッサージを行うタイミングは、入浴後や体が温まっている時がおすすめです。お風呂に入ることで血流が良くなり、筋肉もほぐれやすい状態になっています。この状態でマッサージを行うことで、より高い効果が期待できます。
また、体が温まっていると、冷たい状態でマッサージするよりも心地よく、リラックス効果も高まります。入浴後にバスタオルで軽く水分を拭き取り、マッサージオイルやボディクリームを手に取って、温かいうちにケアを始めましょう。この習慣を就寝前のルーティンにすることで、睡眠の質も向上します。

近藤 好美
ORIENTAL GREEN
体が温まっている状態だと、筋肉がほぐれやすいだけでなく、副交感神経が優位になりやすく、リラックス効果も格段に高まります。私自身も、アロマオイルを使った優しいマッサージを就寝前の習慣にしていますが、翌朝の足の軽さが全然違います。ぜひ「自分をいたわる時間」として、楽しみながら続けてみてくださいね。
痛みを感じたらすぐに中止する
マッサージは、「心地よい」「気持ちいい」と感じる範囲で行うことが大原則です。少しでも「痛い」と感じた場合は、それは筋肉や組織が悲鳴を上げているサインであるため、すぐに中止してください。痛みを我慢してマッサージを続けると、筋肉や血管を傷つけ、炎症や内出血を引き起こす可能性があります。
1日1回5〜10分程度を目安に継続する
ふくらはぎマッサージは、1日1回、5〜10分程度を目安に継続することが理想的です。長時間やりすぎると、かえって筋肉に負担をかけてしまうため、短時間でも毎日続けることが効果的です。毎日の習慣として取り入れることで、むくみや疲労の蓄積を防ぎ、常にスッキリとした状態を保てます。
継続することで、ふくらはぎの筋肉がほぐれやすくなり、むくみや冷えの改善効果が定着しやすくなる効果もあります。「毎日10分」と決めて生活リズムに組み込むことで、無理なく安全に健康維持につなげられるでしょう。
まとめ

ふくらはぎマッサージが良くないと言われる理由は、血栓症のリスクや強すぎる刺激による筋肉の損傷など、やり方や体の状態によっては危険を伴うからです。しかし、正しい方法で行えば、むくみ・冷え・疲労の改善・リラックス効果など、多くのメリットが得られます。
血管系の疾患がある方、妊娠中や高齢者、ふくらはぎに異常がある方は、自己判断でマッサージを行わず、必ず医師に相談してください。健康な方でも、優しくさすること、入浴後に行うこと、痛みを感じたらすぐに中止することを守り、安全に継続しましょう。
- 血栓症や血管疾患がある方は避ける
- 強く揉まず、下から上へ優しくさする
- 入浴後など体が温まっている時に行う
- 痛みを感じたらすぐに中止する
- 1日1回5〜10分程度を目安に継続する
ふくらはぎマッサージは正しいやり方で行えば、血流促進やむくみ改善など多くのメリットがあります。とはいえ、「ケアを続けたいけど、毎日マッサージの時間が取れない」という方も多いのではないでしょうか。
そんな方には、着圧レギンス「ベルミス(BELMISE)」の併用がおすすめです。
日中や就寝中に履くだけでふくらはぎを優しくサポートし、血流を促してむくみを防ぎます。マッサージのようなケア効果を「ながら」で得られるのが魅力です。
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