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飛行機で着圧ソックスは危険?逆効果になる3つのNG行動と快適セルフケア術

飛行機で着圧ソックスを使ったら、逆に気分が悪くなった経験はありませんか?その不安の原因は、製品自体ではなく、実はちょっとした「NG行動」にあるかもしれません。

この記事では、なぜ着圧ソックスが逆効果になるのか、そのメカニズムを専門家の視点で徹底解剖し、あなたのフライトを格段に快適にするプロのセルフケア術まで、余すところなくお伝えします。

着圧ソックスは正しく使えば、長時間のフライトにおける足のむくみやだるさをケアする非常に心強い味方です。

※着圧ソックスの基本的な必要性や、ご自身に合った製品の詳しい選び方については、こちらの記事で網羅的に解説しています。まずは基本から知りたいという方は、ぜひ合わせてご覧ください。

【要注意】飛行機での着圧ソックスNG行動トップ3

飛行機での着圧ソックスNG行動トップ3

着圧ソックスの効果を台無しにするだけでなく、危険を招きかねない代表的なNG行動が3つあります。多くの方が無意識にやってしまいがちなこれらの行動は、血行を妨げ、不快感を引き起こす直接的な原因です。

ご自身の使い方と照らし合わせながら、なぜそれがダメなのかを理解していきましょう。

NG行動1:自分の足の太さを測らずに「サイズ感」で選ぶ

「普段の洋服がMサイズだから」という感覚でサイズを選ぶのは、最も危険なNG行動です。

着圧ソックスの効果は、足首からふくらはぎにかけて、ミリ単位で計算された「段階的な圧力」によって生まれます。あなたの足の太さに合っていない製品では、この設計が全く機能しないばかりか、必要な部分が緩すぎたり、逆に一部だけを強く締め付けすぎて血行を妨げたりする原因になります。

「とりあえずMサイズ」で選んだソックスが、もしあなたのふくらはぎに対して小さすぎなれば、それはケア用品ではなく、血流を堰き止める「枷」になってしまいます。

これでは効果がないどころか、まさに逆効果です。面倒でも、購入前には必ずご自身の「足首」と「ふくらはぎ」の周囲径をメジャーで測り、その数値に合った製品を選ぶことが、安全と効果を両立させるための絶対条件なのです。

<strong>近藤 好美</strong><br>ORIENTAL GREEN

近藤 好美
ORIENTAL GREEN

サロンで3,000人以上のお身体を拝見してきましたが、本当に多いのがこの「サイズ感」での失敗です。「私は細い方だからSサイズで大丈夫」と思って購入された結果、逆に足がパンパンになってしまった…というお客様もいらっしゃいました。

足の形は本当に人それぞれです。面倒に感じるかもしれませんが、この「測る」というひと手間が、旅の快適さを守る一番のお守りになりますよ。

※正しいサイズの計測方法や、製品パッケージの見方といった基本的な選び方の詳細は、以下の記事で詳しく解説しています。

NG行動2:履き口を折り返したり、シワだらけで履いたりする

履き心地を調整しようと履き口を折り返す行為は、絶対にやめてください。

着圧ソックスの履き口は、圧力が最も弱くなるように設計されています。ここを折り返してしまうと、その部分だけ設計以上の強い圧力がかかり、血の巡りを悪くする原因になります。

これは血行を著しく阻害し、強い痛みやしびれを引き起こす可能性のある非常に危険な行為です

同様に、ソックスにしわが寄ったまま履くのもNGです。しわの部分は生地が重なり、そこだけ圧力が不均一に高まります。肌への食い込みや不快感の原因になるだけでなく、スムーズな血流のサポートを妨げてしまいます。

着圧ソックスを履く際は、かかとの位置をしっかり合わせ、シワやたるみができないよう、丁寧かつ均等に引き上げることを徹底してください。

NG行動3:水分補給を怠り、ソックスに頼りきる

「着圧ソックスを履いたから対策は万全」と安心し、水分補給を怠るのも危険なNG行動です。

飛行機内は非常に乾燥しており、体は気づかないうちに水分不足に陥りがちです。水分が不足すると血液は粘度を増し、いわゆる「ドロドロ血」の状態になります。この状態で着圧ソックスを履いても、血流をスムーズにサポートする効果は半減してしまいます。

着圧ソックスは、あくまであなたの体の「巡り」をサポートする補助輪のようなものです。エンジンである血液そのものがドロドロでは、補助輪だけではどうにもなりません。

<strong>近藤 好美</strong><br>ORIENTAL GREEN

近藤 好美
ORIENTAL GREEN

これは、私たちがインディバの施術前後にお客様へ必ずお伝えする、巡りケアの基本中の基本なんです。体の内側がカラカラでは、どんなに外からケアをしても効果は限定的。

特に飛行機の中は想像以上に乾燥していますから、「喉が渇いたな」と感じる前に、こまめに水分を摂ることを意識するだけで、着圧ソックスの効果も、体全体のコンディションも全く違ってきます。

こまめな水分補給で血液をサラサラに保つこと。これが、着圧ソックスの効果を最大限に引き出し、エコノミークラス症候群のリスクを根本から遠ざけるための大前提だと覚えておいてください。

【セラピスト直伝】飛行機でできる簡単“巡り”セルフケア

着圧ソックスの効果をさらに高め、フライトの快適さを格段にアップさせるプロのセルフケア術をご紹介します。

これらの運動は、着圧ソックスを履いた上から行うことで相乗効果が生まれ、ふくらはぎのポンプ機能を最大限に活性化させることができます。座ったまま誰でも簡単にできるので、ぜひ試してみてください。

ケア1:離陸前に足首をほぐす「パンピング・ウォームアップ」

血流のポンプ機能を本格的に始動させるための、準備運動です。搭乗後、離陸を待つ間にぜひ行ってみてください。靴は履いたままでも構いません。

パンピング・ウォームアップのやり方
  • 椅子に深く座り、背筋を軽く伸ばします。
  • かかとは床につけたまま、つま先をゆっくりと、できるだけ高く上げます。
  • つま先を上げた状態で5秒キープし、ゆっくりと下ろします。
  • 次につま先は床につけたまま、かかとをゆっくりと高く上げます。
  • かかとを上げた状態で5秒キープし、ゆっくりと下ろします。
  • この1〜5の動きを10回ほど繰り返します。

ケア2:座ったまま刺激する「ふくらはぎ活性化プッシュ」

座ったまま刺激する「ふくらはぎ活性化プッシュ」

「第二の心臓」であるふくらはぎを直接刺激し、滞りがちな血流を強制的に動かします。特に足のだるさを感じ始めた時に効果的です。

  • 右足のひざを立て、左足の太ももの上に乗せます。
  • 右手の親指で、右足のふくらはぎ(アキレス腱からひざ裏にかけて)を、気持ちいいと感じる強さでゆっくりと押していきます。
  • 特に「承山(しょうざん)」と呼ばれる、ふくらはぎの筋肉が盛り上がった中央部分のツボを意識して押すと効果的です。
  • 反対の足も同様に行います。

※もし手元にあれば、ゴルフボールやテニスボールを床に置き、その上でふくらはぎをコロコロと転がすのも非常に効果的です。

ケア3:血流のゴール地点をケアする「足指グーパー体操」

血流の末端である足指を動かすことで、足全体の巡りを促します。靴の中で固まりがちな足指を解放してあげましょう。可能であれば、時々靴を脱いで行うのがおすすめです。

  • 両足の指を、ぎゅーっと力強く丸め、「グー」の形を作ります。
  • 5秒ほどキープしたら、今度は指と指の間を大きく広げるように「パー」の形を作ります。
  • この「グー」「パー」を10回ほど繰り返します。

この簡単な運動だけでも、足先の冷えが和らぎ、血が巡り始める感覚を得られるはずです。

この症状が出たらすぐ脱いで!着圧ソックスの危険サイン

万が一、着圧ソックスの着用中に以下のような症状が現れた場合は、我慢せずにすぐに着用を中止してください。それは、サイズが合っていないか、あなたの体調に何らかの問題が生じている可能性を示す危険なサインです。

危険サインのチェックリスト

症状の種類具体的な状態
感覚の異常強い痛み、しびれ、ピリピリとした感覚が続く
皮膚の変化指先などが白や紫色になる、まだら模様ができる、異常な冷えを感じる
アレルギー反応我慢できないほどのかゆみ、かぶれ、発疹、みみず腫れ
その他の不調気分が悪くなる、動悸がする

これらのサインは、血行が著しく阻害されていることを示している可能性があります。

ソックスを脱いでも症状が改善しない場合や、不安を感じる場合は、到着後に医療機関に相談することも検討してください。あなたの体の声を最優先に、安全な利用を心がけましょう。

よくある疑問を専門家が解決!着圧ソックス深掘りQ&A

ここでは、一歩踏み込んだ着圧ソックスに関する疑問に、専門家の視点からお答えします。

Q1. 着圧タイツやレギンスタイプと、ソックスタイプの使い分けは?

飛行機内での利便性を最優先するなら、ひざ下丈の「ソックスタイプ」が最もおすすめです。トイレなどで着脱しやすく、温度調整も容易だからです。

一方で、旅先のファッションも考慮し、到着後もそのまま履いていたい場合や、機内の冷えが気になる方には「レギンスタイプ」や「タイツタイプ」も有効な選択肢です。ご自身の旅のスタイルや目的に合わせて使い分けるのが良いでしょう。

Q2. 履き心地がどうしても苦手…何か対策はありますか?

まずは、着圧が比較的マイルドな製品(10~20hPa程度)から試してみることをお勧めします。

また、素材によっても履き心地は大きく変わります。ナイロンやポリエステルなどの化学繊維が合わないと感じる方は、肌触りの良い綿混素材の製品を探してみてください。

それでも苦手な場合は、フライト中ずっと履き続けるのではなく、「2時間履いて1時間休む」のように、着用時間を短く区切って体を慣らしていくのも一つの方法です。

<strong>近藤 好美</strong><br>ORIENTAL GREEN

近藤 好美
ORIENTAL GREEN

締め付けが苦手な方は、ぜひ「履く前の準備」も試してみてください。お風呂上がりの体が温まっている時に、軽いストレッチやマッサージで足をほぐしてから履くと、筋肉がリラックスしているので、圧迫感を和らげることができます。

着圧ソックスを「無理して履くもの」ではなく、「気持ちの良いケアの一環」として捉えられると、上手に付き合っていけるようになりますよ。

Q3. 飛行機以外に、どんな時に使うのがおすすめですか?

着圧ソックスは、飛行機だけでなく、様々な日常シーンであなたの足のコンディションをサポートしてくれます。

例えば、長時間座りっぱなしのデスクワーク、一日中立ちっぱなしの接客業、あるいはスポーツ後のリカバリーケアにも非常に有効です。

その日の足の疲れを感じた夜に、むくみケアとして活用するのも良いでしょう。一本持っておくと、旅先だけでなく、あなたの日常生活の質を高めるアイテムになります。