ふくらはぎがパンパンに張って硬くなり、歩くのもつらいと感じた経験はありませんか。夕方になると重だるさが増したり、靴下の跡がくっきり残ったりする場合、体からのサインかもしれません。
ふくらはぎは血液や水分の巡りと深く関わる部位のため、生活習慣や体調の影響が出やすいという特徴があります。放置すると慢性的な不快感につながることもあるため、原因を知り、早めに対処することが大切です。
この記事では、ふくらはぎが固くなる主な原因と、自宅でできる対処法、注意したい症状についてわかりやすく解説します。
パンパンに張ったふくらはぎの対策には、履くだけでふくらはぎをサポートしてくれる着圧ソックスがおすすめです。
この記事の監修者
近藤 好美
ORIENTAL GREEN 銀座インディバ
オーナーセラピスト／インディバスーパーバイザー
セラピスト歴25年、インディバ施術歴20年以上の経験を持つ、身体のラインとコンディションを整えるプロフェッショナル。これまでに3,000人以上の身体の悩みに向き合い、一人ひとりに合わせたオーダーメイドの施術を提供。
目次
パンパンに張って辛い！ふくらはぎが固くなる原因とは？
ふくらはぎが固く張る原因は一つではなく、日常の動作や生活習慣、体の状態などが複雑に関係しています。
まずは、どのような原因が考えられるのかを知り、自分の状況に当てはまるものがないか確認してみましょう。
長時間の立ちっぱなし・座りっぱなし
長時間の立ちっぱなしや座りっぱなしが続くと、ふくらはぎの筋肉が十分に動かず、血液やリンパの流れが滞りやすくなります。これにより下半身に水分や老廃物が溜まり、ふくらはぎがパンパンに張ったり、重だるさを感じたりするのです。
近藤 好美
ORIENTAL GREEN
特にデスクワークや立ち仕事の方は、夕方になるほど不快感が強まりやすく、仕事終わりに違和感を覚えるケースも少なくありません。
筋力不足
筋力不足も、ふくらはぎが固く張る原因の一つです。ふくらはぎの筋肉には、下半身にたまった血液を心臓へ押し戻す役割がありますが、筋力が低下するとその働きが弱まりやすくなります。
歩く量が少ない方や、日常的に体を動かす習慣がない方は、血流が滞りやすく、むくみや張りを感じやすい傾向があります。特に長時間座る生活が続いている場合は、筋肉を使う機会が減り、ふくらはぎの硬さや重だるさにつながってしまうでしょう。
冷えによる筋肉のこわばり
冷えも、ふくらはぎが固くなる大きな要因です。体が冷えると血管が収縮し、血行が悪くなります。
その影響で筋肉に十分な血液が行き渡らず、ふくらはぎがこわばったように感じてしまうのです。冬場だけでなく、夏でも冷房の効いた室内に長時間いる場合は注意しましょう。
水分不足や塩分の摂りすぎによるむくみ
水分や塩分の摂り方も、ふくらはぎのむくみや張りに影響します。
水分が不足すると、体は脱水を防ごうとして水分を溜め込みやすくなり、その結果、下半身にむくみが出ます。一方で、塩分を摂りすぎると体内の水分バランスが崩れ、余分な水分が排出されにくくなります。
ヒールや合わない靴によるふくらはぎへの負担
ヒールの高い靴や足に合わない靴を履き続けることも、ふくらはぎへの負担を大きくします。特にヒール靴は、つま先に体重がかかりやすく、ふくらはぎの筋肉が常に緊張した状態になりがちです。
その結果、筋肉の疲労が蓄積しやすく、張りや違和感につながります。また、サイズや形が合わない靴は歩き方のバランスを崩し、特定の部位に負担が集中してしまいます。
睡眠不足・ストレスによる自律神経の乱れ
睡眠不足や強いストレスが続くと、自律神経のバランスが乱れやすくなります。自律神経は血管の収縮や拡張、水分の調整などをコントロールしているため、乱れることで血流が滞ってしまいます。
その影響として、体内の水分バランスが崩れ、下半身にむくみが出たり、ふくらはぎの筋肉がこわばったように感じたりするのです。疲れが取れにくい状態が続く場合は、生活リズムの見直しも大切です。
深部静脈血栓症などの病気
深部静脈血栓症などの病気が原因で、ふくらはぎが腫れたり固くなったりする場合もあります。
深部静脈血栓症は、足の深い部分にある静脈に血栓ができる病気で、片脚だけに強い腫れや痛みが出やすいのが特徴です。張りに加えて、熱っぽさや赤みを伴うこともあり、通常の疲労やむくみとは症状の出方が異なります。
このような状態を放置すると重篤な合併症につながるおそれもあるため、違和感が続く場合や左右差がはっきりしている場合は、自己判断せず早めに医療機関を受診しましょう。
参考：MSD Manuals｜深部静脈血栓症
肉離れ
肉離れも、ふくらはぎが固くなったり強い痛みを感じたりする原因の一つです。
肉離れは、急に走り出したときや、準備運動を十分に行わずに無理な運動をした際などに、筋肉が部分的に損傷することで起こります。発症時に鋭い痛みを感じることが多く、腫れや内出血を伴うケースもあります。
張りや違和感というより、動かすと痛む、押すと強く痛むといった症状が出やすい点が特徴です。無理に動かし続けると悪化するおそれがあるため、痛みが強い場合は安静を保ち、必要に応じて医療機関を受診しましょう。
ふくらはぎが固くなりやすい人の特徴
ふくらはぎが固くなりやすいかどうかは、日々の過ごし方や体の状態によって左右されます。自覚がないまま、負担のかかりやすい生活を続けている方も少なくありません。
次のような特徴に当てはまる場合、ふくらはぎの張りやこわばりを感じやすい傾向があります。
- デスクワークや立ち仕事など、長時間同じ姿勢で過ごすことが多い
- 歩く量が少なく、運動する習慣がほとんどない
- 冷えやすく、夏でも足先が冷たく感じることがある
- 水分補給の回数が少ない、または塩分の多い食事が続いている
- ヒール靴や足に合わない靴を日常的に履いている
- 睡眠不足やストレスが続いている
近藤 好美
ORIENTAL GREEN
当てはまるものが多い人ほど、すでにふくらはぎに違和感を感じているか、固くなる予備軍といえます。自分の生活を振り返り、当てはまる点がないか確認してみましょう。
ふくらはぎの張りの対処法
ふくらはぎの張りは、日常のちょっとした工夫で和らげられる場合があります。ここでは、自宅で無理なく続けやすい対処法を中心に紹介します。
自分の生活に取り入れやすい方法から試してみてください。
お風呂で温めて血流をサポート
お風呂で体を温めることは、ふくらはぎの張りを和らげる基本的な対処法の一つです。
湯船に浸かることで血管が広がり、ふくらはぎに滞っていた血液や老廃物が流れやすくなります。シャワーだけで済ませるよりも、全身を温めることで血流の改善が期待できます。
お湯の温度は38〜40℃程度のぬるめを目安にし、10〜15分ほどゆっくり浸かりましょう。熱すぎるお湯は体に負担がかかるため、無理のない温度と時間を意識してください。
寝る前のストレッチで筋肉をゆるめる
寝る前にストレッチを行うことで、緊張したふくらはぎの筋肉をゆるめやすくなります。日中にこわばった筋肉をやさしく伸ばして血流を促し、張りや重だるさを軽減しましょう。
就寝前は体がリラックスしやすい時間帯のため、無理のない範囲で以下の手順を行ってみてください。
- 床に座り、片脚を伸ばして、もう片方の脚は軽く曲げる
- 伸ばした脚のつま先を両手でつかみ、体の方へゆっくり引き寄せる
- ふくらはぎが心地よく伸びている位置で、15〜30秒ほどキープする
- 鼻から息を吸って口から吐くなど、ゆっくりと呼吸を続ける
- 反動はつけず、痛みを感じる手前で止める
- 左右それぞれ2〜3回を目安に行う
近藤 好美
ORIENTAL GREEN
無理に強く伸ばしすぎず、気持ちよさを感じる範囲で続けることがポイントです。毎日の習慣にすると、より効果が実感できるでしょう。
こまめに水分をとる
こまめな水分補給も、ふくらはぎの張り対策として意識したいポイントです。
水分が不足すると、体は水分を失わないよう溜め込もうとするため、むくみが出やすくなります。そのため、必要な水分を適切に補うことで、体内の巡りを整える必要があるのです。
一度に大量に飲むのではなく、起床後や入浴後などタイミングを決めて、少量ずつ摂るように意識しましょう。日常的に続けることで、ふくらはぎのパンパン感の予防につながります。
着圧ソックスを使用する
着圧ソックスの使用も、ふくらはぎの張りを和らげる方法の一つです。足首からふくらはぎにかけて段階的に圧をかけることで、下半身の巡りをサポートし、むくみや重だるさの軽減が期待できます。
着圧ソックスは立ち仕事やデスクワークが続く日でも取り入れやすく、日常ケアとして活用しやすい点が特徴です。ただし、締めつけが強すぎるものはかえって負担になる場合があります。
着用時に違和感がないか確認しながら、自分の体調や生活シーンに合ったものを選びましょう。
着圧ソックスは、あなたに合った着圧の強さが選べるベルミスがおすすめです。
症状が深刻な場合は医療機関へ
ふくらはぎの張りが強く、片脚だけに腫れや痛み、熱感が出ている場合は、自己判断で様子を見るのは避けましょう。筋肉疲労やむくみとは異なり、血管や筋肉のトラブルが関係している可能性も考えられます。
特に、触ると熱っぽい、赤みがある、歩くと痛みが強くなるといった症状がある場合は注意が必要です。
また、数日経っても改善しない、むしろ張りや痛みが強くなるようであれば、早めに医療機関を受診してください。無理にマッサージやストレッチを続けると、症状を悪化させてしまうこともあります。
まとめ
ふくらはぎがパンパンに張って固くなる原因は、日常生活に潜むさまざまな要因です。ヒール靴や睡眠不足、ストレスも影響しやすく、知らないうちに負担をため込んでいる方も少なくありません。
張りを感じたときは、お風呂で温める、寝る前にストレッチを行う、こまめに水分をとるなど、無理のないセルフケアを取り入れてみましょう。また、着圧ソックスを活用するのも一つの方法でしょう。
ただし、片脚だけの強い腫れや痛み、熱感がある場合や、症状が長引く場合は注意が必要です。自己判断せず、早めに医療機関へ相談するようにしましょう。
ふくらはぎの固さやむくみから解放され、軽やかな毎日を取り戻したい方には、ベルミスの着圧ソックスがおすすめです。
