着圧タイツの効果！寝るときに履いてもいい？いつ履くべき？正しい履き方や注意点を徹底解説

「足のむくみがつらい」「夕方になると脚が重くてだるい」そんな悩みを抱えていませんか?

立ち仕事やデスクワークで長時間同じ姿勢を続けると、重力の影響で血液やリンパ液が足に溜まりやすくなり、むくみや疲労感が蓄積してしまいます。

この記事では、着圧タイツの効果やメリット、寝るときの着用方法、正しい履き方、注意点、そして自分に合った選び方まで、専門的な知識をわかりやすく解説します。

着圧タイツを正しく活用することで、快適な毎日を手に入れましょう。

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この記事の監修者
近藤好美
ORIENTAL GREEN 銀座インディバ
オーナーセラピスト／インディバスーパーバイザー

セラピスト歴25年、インディバ施術歴20年以上の経験を持つ、身体のラインとコンディションを整えるプロフェッショナル。これまでに3,000人以上の身体の悩みに向き合い、一人ひとりに合わせたオーダーメイドの施術を提供。

着圧タイツの効果とは？

着圧タイツの効果は、段階着圧設計により実現されています。足首に最も強い圧力をかけ、ふくらはぎから太ももに向かって徐々に圧力を弱めていくこの構造が、重力で溜まりやすい血液やリンパ液の流れを上向きに促進します。

着圧タイツのメカニズム

着圧タイツは、体に圧力をかけることで筋肉と血管を適度に収縮させます。この締め付けにより、血液の循環が活発になり、体全体や筋肉への栄養供給が改善されるのです。

複数の研究により、着圧ストッキングの着用によって就寝前後における下腿周径の減少が報告されており、むくみ解消効果が科学的に実証されています。
参考：日本繊維製品消費科学会

また、長時間の立ち姿勢による下肢の負担を軽減し、筋肉疲労や静脈プーリング（血液が静脈に溜まる現象）を抑制する効果も明らかになっています。

着圧タイツの効果

着圧タイツを履くことで、以下のような健康効果が期待できます。

むくみの改善と美脚効果

下肢の血液やリンパ液の循環を促進することで、足のむくみを軽減します。血液だけでなく老廃物や水分も押し出されるため、むくんだ足が元の状態に戻り、すっきりとした美脚効果が得られます。

疲労回復のサポート効果

適切な圧力で血流を促進することで、筋肉への酸素供給が改善され、疲労物質の排出がスムーズになります。

近藤好美
ORIENTAL GREEN

特に立ち仕事やデスクワークなど、長時間同じ姿勢を続ける方にとって、着圧タイツは脚の疲労軽減に効果的です。

冷え性の改善効果

着圧タイツには保温効果があり、血流を良くするため血行促進効果も期待できます。

普段から着圧タイツを身につけることで冷えの防止が期待できるので、冷え性に悩む人にもおすすめです。

血栓症や静脈瘤の予防効果

筋ポンプ機能をサポートする効果や静脈の血管径を縮小させることで逆流を抑え、血管の本来の働きを改善させる血行促進効果が期待できます。

足が慢性的にむくんで血液が滞ると、血管に血の塊（血栓）ができ、手足のしびれや胸の痛み、呼吸障害などさまざまな症状を発症するリスクが高まりますが、着圧タイツはこれらの予防にも役立ちます。

着圧タイツは寝るときに履いても大丈夫？その効果とメリットとは

寝るときに着圧タイツを履くことについて、正しい知識を持つことが重要です。圧力が適切な製品を選べば、就寝時の着用も基本的に問題ありません。

着圧タイツは寝るときに履いても大丈夫

結論から言えば、圧力が軽めの製品（夜用として設計されたもの）であれば、寝るときに着用しても基本的に問題はありません。

ただし、本来の目的である血流サポートの効果を最大限に発揮するのは、重力のかかる日中です。

寝るときの着圧タイツで得られる効果

手足の冷えが改善して睡眠の質が高くなります。血行改善により冷えが解消しやすくなるため、夜中に寒さを感じて目が覚める頻度が低くなります。

また、私たちは寝る時に手足から体温を放出し、内臓の温度を下げることで深い眠りに入りますが、手足が冷たいままだとこの温度が下がらず寝つきの悪さを招きます。着圧タイツを履いて寝れば、この手足の冷えも改善する効果が得られるため、睡眠の質も高くなります。

着圧タイツを寝るときに履く際の注意点

必ず夜用の製品を選ぶ
日中用のタイツは締め付けが強すぎて、寝るときに履くと血行が悪くなり、健康面にさまざまな悪影響が及びます。夜用の着圧タイツは昼用のものと比較して着圧が弱くなっており（足首部分の圧力が10〜20mmHg程度、約13〜26hPa）、締め付けによる苦しさを感じずに快適に眠れるように設計されています。
24時間連続着用は避ける
朝から晩まで着圧タイツを履き続けることは、血行不良につながるので避けましょう。足の本来のポンプ機能が低下してしまい、かえってむくみやすくなってしまう危険性があります。
寝ている間は足を少し上げるのも効果的である
寝ている間は足が水平になるため、血液が自然に上半身へ移動し、足のむくみが解消されます。より一層の浮腫の軽減を考えるのであれば、寝るときに足を少し上げるだけでも十分な効果が期待できます。ただし、高血圧や心不全など心臓の持病がある方の場合は、一度主治医に確認した上で実践するのが安全です。

着圧タイツはいつ履くべき？効果的なタイミングとは

着圧タイツの効果を最大限に引き出すには、適切なタイミングで着用することが重要です。

着圧タイツの着用時間

着圧タイツを着用する時間としては、朝起きてから夜寝るまで履くのが理想的です。これは、日中、足は常に下にある状態で血液が溜まりやすくなるためです。

近藤好美
ORIENTAL GREEN

朝起きたらすぐに履き、夜寝る前に脱ぐようにしましょう。
その間、着圧タイツは履きっぱなしにして問題ありません。

朝の着用が効果的な理由

朝起きた直後が最も足がむくんでいない状態であり、着圧タイツの効果を最大限に引き出すことができます。

一日の始まりに着用することで、むくみの予防や疲労軽減につながります。

【シーン別】着圧タイツを履く効果的なタイミング

着圧タイツの効果を発揮するために、おすすめの履くべきタイミングをご紹介します。

立ち仕事やデスクワーク中

長時間同じ姿勢を続ける方にとって、着圧タイツは特に効果的です。立ち仕事では重力により血液が足に溜まりやすく、デスクワークでは座りっぱなしの状態が続くと血流が滞りやすくなります。

着圧タイツを着用することで血流を促進し、むくみや疲労を軽減することができます。

長時間のフライトや旅行時

飛行機などで長時間座りっぱなしの状態が続くと、血流が滞りやすくなり、エコノミークラス症候群（深部静脈血栓症）のリスクが高まります。

着圧タイツを着用することで血流を促進し、むくみや疲労を軽減し、血栓症の予防にも効果的です。

運動時

着圧タイツを履いたまま運動すると、筋肉の振動抑制が期待でき、運動後の疲労軽減効果があります。また、筋肉をサポートすることで怪我の予防にもつながります。

ランニングやサイクリングなど、下半身に負荷がかかるスポーツでは特に効果的とされています。

参考

ウォーキング×着圧レギンスの効果とは？メリット・選び方・注意点を徹底解説！

media.belmise.com

着圧タイツの効果を引き出す正しい履き方

着圧タイツの効果を最大限に引き出すには、正しい履き方が不可欠です。間違った履き方をすると、期待する効果が得られないだけでなく、血行を阻害するリスクもあります。

着圧タイツの正しい履き方

着圧タイツを正しく履くことで、その効果を最大限に引き出すことができます。以下の手順に従って、着圧タイツを正しく履きましょう。

着圧タイツの履き方

準備を整える
座った状態で体を安定させます。手首のアクセサリーや爪の引っかかりを防ぐため、指輪などを外しましょう。
タイツを準備する
タイツのかかと部分をつまんで裏返すように準備します。両手でタイツの口を広げ、つま先部分を作ります。
つま先を入れる
つま先を入れて、かかとの位置を正確に合わせます。かかとがずれていると、適切な圧力がかからず効果が半減します。
徐々に引き上げる
裏返した部分を表に戻しつつ、シワやたるみがないように徐々に引き上げていきます。一気に引き上げようとせず、少しずつ丁寧に引き上げることがポイントです。
全体を整える
全体を手で整え、シワやたるみがないことを確認します。着圧タイツは足の部位に合わせた着圧設計で作られているため、正しい位置で履かなければ期待する効果が得られません。

着圧タイツの効果を損なわない着用のコツ

立ったまま履かない
立ったまま履くよりも座って履くほうが履きやすく、正しい位置に合わせやすくなります。
無理に引っ張らない
着圧タイツは伸縮性のある素材でできていますが、無理に引っ張ると生地が傷む原因になります。丁寧に少しずつ引き上げることで、長く使用できます。
ねじれに注意する
着圧タイツのサポート部分がねじれず、脚に沿ってフィットしていることを確認しましょう。ねじれがあると、適切な圧力がかからず、効果が得られません。

着圧タイツの効果を安全に得るための注意点

着圧タイツの効果を安全かつ効果的に得るには、いくつかの注意点があります。適切な使用時間の管理と、自分の体調に合わせた使用が重要です。

着圧タイツの効果を妨げる間違った使い方

着圧タイツの効果を損なわないために、以下の使い方は避けましょう。

サイズが合わないものを履く

キツすぎると血行を阻害するリスクがあり、逆に緩すぎると効果が得られません。自分の足のサイズに合った適切な着圧タイツを選びましょう。

長時間履き続ける

1日8時間程度を目安にするのが良いでしょう。長期的な血流低下やポンプ機能の低下を防ぐため、適度な休息時間を設けることが重要です。

あまりに長く履きすぎると、足の本来のポンプ機能が低下してしまい、かえってむくみやすくなってしまう危険性があります。

二枚重ねで履く

着圧タイツと他の着圧アイテム（着圧ソックスなど）を重ねて着用することは、絶対に避けましょう。

着圧アイテムは単体での使用を前提として設計されているため、重ね履きによる相乗効果は期待できず、逆に血流を阻害する危険があります。

着圧タイツの効果が得られない・避けるべき人

以下に当てはまる方は、医学的な観点からも着圧タイツの使用を控えましょう。

動脈硬化のある方

弾性ストッキング（着圧タイツ）は通常の靴下と比べて強く足を圧迫するため、正しい製品と履き方をしないと、逆に血流障害が起こることがあります。

特に、足の血管の動脈硬化を指摘されたことのある方は注意が必要です。重症の場合、下肢静脈瘤があっても弾性ストッキングは禁忌とされています。

心不全や腎臓に問題がある方

心不全や腎臓に問題がある方は、体内の水分や血液の循環が通常と異なります。むくみが強く出ている状態での着圧タイツ使用は、心臓や腎臓に負担をかけ、症状を悪化させる場合があります。

こうした方は、医師と相談の上で使用を制限する必要があります。

皮膚に傷や炎症がある方

傷口に圧力がかかることで悪化する可能性があるため、傷や炎症が治るまで使用を控えましょう。着用前後に皮膚とタイツを清潔に保つことは、衛生面から重要なことです。

着圧タイツの選び方とポイント

自分に合った着圧タイツを選ぶことで、その効果を最大限に引き出すことができます。圧力レベル、サイズ、使用シーンに応じた選び方をマスターしましょう。

圧力レベルの選び方

着圧タイツの圧力はhPa（ヘクトパスカル）で表記されており、数値が高いほど圧力が強いことを表しています。

着圧レベルによって履きごこちが異なるので、自分の症状や経験に合わせて選びましょう。

着圧レベル	足首圧力	おすすめの人
弱圧	10〜20hPa	初めて着圧タイツを履く方、軽いむくみが気になる方
中圧	25〜30hPa	普段から着圧タイツを履いている方、中程度のむくみがある方
強圧	35〜45hPa	中圧では物足りない方、しっかりとケアしたい方、つらいむくみがある方

一般的な着圧タイツの圧迫圧は15〜36hPa程度で設計されているのに対し、医療機器の商品には40hPaを超える圧迫圧に設定されているものもあります。

むくみが強いと感じる方は、20hPa以上を選ぶと良いでしょう。

サイズとタイプの選び方

正しいサイズと自分に合ったタイプを選ぶことは、着圧タイツの効果を最大化します。

正確なサイズ測定をする

着圧タイツは、足首、ふくらはぎ、太もものサイズを測定して選びます。各メーカーのサイズ表を参考に、自分の測定値に合ったサイズを選びましょう。

サイズが合わないと、適切な圧力がかからず効果が得られません。

参考

ベルミス公式オンラインストア BELMISE｜着圧レギンス

belmise.com

使用シーンに合わせて選ぶ

日中用と夜用では着圧の強さが異なります。日中用は圧が強く設計されており、夜用は圧が弱めで快適に眠れるように設計されています。

ご自身の使用シーンに合わせて、適切なタイプを選びましょう。

その他のポイント

素材と通気性をチェックする
長時間履くことを考えると、通気性の良い素材を選ぶことが重要です。ムレやかゆみを防ぎ、快適に着用できます。
かかとの形状をチェックする
かかとが「足なり」の形状になっているものがおすすめです。かかとが正しい位置にフィットすることで、適切な圧力がかかり、効果が高まります。
デザインと色で選ぶ
日常的に履くことを考えると、ファッションに合わせやすいデザインや色を選ぶことも大切です。継続して履き続けることで、効果が実感しやすくなります。